L字型のLDKと聞くと、次の2つのレイアウトをイメージする方が多いでしょう。
- キッチンとダイニングを横並びにする
- ダイニングとリビングを横並びにする
しかし、L字型LDKには他にも様々な配置のバリエーションがあります。
そこで今回は、実例をもとにL字型LDKの5種類のレイアウトをご紹介します。
L字型のLDKを広く見せるコツも解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
● 狭さを感じるというデメリットを持つL字型LDKですが、工夫次第で広く見せることが可能です。
● ライフスタイルや他の空間とのつながりを考えながら、ご家庭に合ったL字型LDKのレイアウトを検討することが大切です。
【5種類】L字型LDKのレイアウト実例
L字型LDKには、大きく分けて5種類のバリエーションがあります。
実例を見ながらそれぞれの特徴を確認しましょう。
①キッチンとダイニングが横並び(ダイニング前にリビング)
ダイニングとキッチンが横並びで、ダイニング前にリビングがあるレイアウトです。
- メリット:ダイニング・キッチンが隣り合わせで配膳・下膳が楽
- メリット;キッチン前に窓や中庭を配置できる
- デメリット:キッチンからリビングが見えにくいケースも
ダイニングとキッチンが隣り合わせなので、料理の準備や片付けがしやすいです。
キッチンから外で遊ぶお子さまの様子を眺めたり、景色を楽しみながら料理できたりするなど、様々な魅力があります。
一方で、キッチンの位置によっては、リビングが見えにくくなることもあるため注意しましょう。
②キッチンとダイニングが横並び(キッチン前にリビング)
ダイニングとキッチンが横並びで、キッチン前にリビングがあるレイアウトです。
- メリット:ダイニング・キッチンが隣り合わせで配膳・下膳が楽
- メリット:キッチンが空間の中央に来るためアクセントになる
- デメリット:リビングからキッチンの手元が見えやすい
①と同様に、ダイニング・キッチンが横並びなので効率的に動けます。
目立つ位置におしゃれなキッチンを配置できるため、LDKのデザイン性を高めたいときにおすすめなレイアウトです。
一方で、キッチンが良く見える位置にあると、フラットキッチンを採用したときに手元が見えやすい点がデメリットとして挙げられます。
③キッチンとダイニングが通路を挟んで横並び
ダイニング・キッチンを横並びにして、間に通路をつくったレイアウトです。
- メリット:リビングからキッチンまでの動線が短くなる
- メリット:ダイニング・キッチンが横並びで配膳・下膳が比較的楽
- デメリット:ダイニング側に掃き出し窓を施工しにくい
ダイニング・キッチンを離すことで通路ができるため、キッチンへ行く動線を短縮することが可能です。
とは言え、すぐ近くにダイニングがあるため、家事の効率はそこまで下がりません。
テーブルが壁付けになるケースが多いため、レイアウトによってはダイニングに大きな窓が施工できなくなります。
④リビングとダイニングが横並び(キッチン前にダイニング)
(施工事例:山梨県山梨市S様邸 ZERO-CUBE+BOX)
リビングとダイニングが横並びで、キッチン前にダイニングがあるレイアウトです。
- メリット:リビング・ダイニングに大開口の窓を配置しやすい
- メリット:キッチンからダイニングで勉強する子供の様子を確認しやすい
- デメリット:キッチンをグルっと周ってダイニングへ行く動線ができる
リビング・ダイニングが一直線に配置されるため、大きな窓を取り入れやすいです。
また、キッチンからダイニングが良く見えるため、お子さまの勉強や食事の様子を近くで確認できます。
キッチンとダイニングの距離は近いですが、動線は長くなる点がデメリットです。
⑤リビングとダイニングが横並び(キッチン前にリビング)
リビングとダイニングが横並びで、キッチン前にリビングがあるレイアウトです。
- メリット:広々と感じるリビング・ダイニングがつくりやすい
- メリット:料理をしながらリビングにいる家族とコミュニケーションがとりやすい
- デメリット:レイアウトによってはリビングに水や油が跳ねる
④と同様に、リビング・ダイニングが一直線なので、広々と感じる空間づくりができます。
キッチンからリビングにいる家族への声掛けもしやすく、レイアウトによってはテレビを見ることも可能です。
ソファとキッチンの距離が近い場合は、水・油跳ねに注意しましょう。
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L字型LDKのメリット・魅力とは
(施工事例:山梨県笛吹市K様邸 ZERO-CUBE FREAK’S)
L字型のLDKは、一直線LDKと同様に人気のあるレイアウトです。
次のようなメリットや魅力があるため、多くのご家庭で採用されています。
- リビング・ダイニング・キッチンそれぞれの距離が近づく
- 一直線LDKと比べてレイアウトの種類が豊富
L字型LDKは三角形に近いようなレイアウトになるため、リビング・ダイニング・キッチンそれぞれの距離が近くなる点がメリットです。
キッチン・ダイニングが近いと料理の配膳・下膳がしやすく、キッチン・リビングが近いと家族とのコミュニケーションが取りやすくなります。
一直線LDKの場合、リビングとキッチンの距離が開きがちですが、L字型ならすぐ近くにレイアウトすることが可能です。
また、一直線LDKは縦・横方向の2種類のレイアウトしかありませんが、L字型はご紹介した通りバリエーションが豊富です。
ライフスタイルや他の空間とのバランスを考えながら、暮らしやすいLDKの配置を採用することができます。
L字型のLDKを広く見せる10つのコツ
L字型LDKは様々な魅力がある一方で、レイアウトによっては狭く見えることがある点がデメリットです。
そこで、こちらの章ではL字型のLDKを広く見せるコツをご紹介します。
①LDKに面する窓を大きくする
(施工事例:山梨県笛吹市K様邸 ZERO-CUBE SPECIALCUSTOM)
LDKの窓を大きくすることで、開放感が出て空間を広く見せることができます。
大きな窓は日差しをたっぷり取り込めるため、L字型で奥に配置された空間も明るくすることが可能です。
②ハイサッシをつける
ハイサッシを採用することで、外とのつながりを感じられる広々としたLDKをつくることができます。
上の画像のように、小さな窓は天井に沿って配置することで、スタイリッシュな印象を与えることも可能です。
L字型LDKの窓の種類や大きさによって、ハイサッシを採用したり位置にこだわったりするなどの工夫を取り入れてみましょう。
③リビングダイニングを吹き抜けにする
キッチンとダイニングが横並びのL字型LDKの場合、吹き抜けを取り入れることで開放感が生まれて広く見えます。
吹き抜けにも窓を採用して、高い位置から明るい日差しを取り入れましょう。
リビング階段を採用し、その周辺も吹き抜けにする方法もあります。
(施工事例:山梨県笛吹市 ZERO-CUBE MALIBU)
こちらの事例は、リビング階段とダイニング上を吹き抜けにしました。
スケルトン階段は視線を遮ることがないため、広く見せたい場合におすすめのデザインです。
④フラットキッチンを採用する
L字型LDKのキッチンをフルフラットタイプにする方法もあります。
フラットキッチンはコンロ前の壁や手元の腰壁をなくすことができるため、空間を広く見せたいときに効果的です。
より開放的な空間づくりをしたいなら、キッチン周りに壁が一切ない「アイランドキッチン」を検討しましょう。
⑤和室や洋室を隣接させる
(施工事例:山梨県笛吹市K様邸 ZERO-CUBE+BOX2)
L字型LDKを広く見せるために、和室や洋室を隣接させる方法もあります。
和室や洋室を壁で仕切らず扉を全開にできるようにすれば、LDKと一体の空間として使えるため利便性も高いです。
⑥L字型の形状を活かして中庭をつくる
L字型LDKの形状を活かして、中庭をつくる方法もおすすめです。
中庭とLDKが接する面に窓をつけることで、空間が四角形のように見えて広く感じられます。
窓を開ければ、LDKと一体となったアウトドアリビングとして使えるため、実用性も高いです。
⑦内装の色・柄を使いすぎない
(施工事例:山梨県笛吹市S様邸 ZERO-CUBE+BOX)
コンパクトなL字型LDKを採用する場合、内装の色・柄を使いすぎないことで、広々とした印象を与えることができます。
上の画像は、壁や天井ドアの色を白、床やキッチンを木目で統一させた事例です。
家具やインテリアでアクセントカラーを取り入れることはできますので、空間を広く見せたいならシンプルなコーディネートを心掛けてみてくださいね。
⑧空間に凹凸をつけない
凹凸ができやすいL字型のLDKですが、四角形を組み合わせたようなシンプルなレイアウトを意識することも大切なポイントです。
上の事例は、キッチン前からリビングドアまでの壁が一直線に揃っていたり、窓側の壁も凹凸がないためすっきりとした印象を与えることができています。
シンプルな形状の空間は、アクセントクロスや板張りなども映えますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
⑨ダウンライトを採用して天井をすっきりさせる
(施工事例:山梨県甲府市A様邸 ZERO-CUBE+BOX CUSTOM)
照明をダウンライトに統一することで、空間をシンプルかつ広く見せることが可能です。
凹凸しているレイアウトやコンパクトなL字型のLDKの場合は、天井をすっきりさせてみてくださいね。
⑩天井高に変化をつける
(施工事例:山梨県W様邸 ZERO-CUBE STEPFLOOR+BOX)
L字型LDKの面積を広くできない場合は、縦方向のメリハリをつけて広く見せることも可能です。
上の事例では、L字型LDKにスキップフロアを採用し、リビングの天井を高くしています。
ダイニング・キッチンとの高さの差をつけることで、開放的で広く感じるリビングが完成しました。
まとめ
L字型LDKは様々なレイアウトがあるため、ライフスタイルや他の空間とのつながりを考えながら決めることが大切です。
工夫次第では、L字型LDKを広く見せることは可能なので、今回ご紹介したアイデアを取り入れてみてくださいね。
私たち“入沢工務店”は、暮らしに寄り添った間取りづくりを得意とする住宅会社です。
お客様の生活スタイルをお伺いし、最適なLDKのレイアウトをご提案いたします。
これまで培った経験や知識をもとに、デザインや間取りはもちろん、快適性やコストについてもお客様のご要望を叶えられる住まいをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。