開放な屋上空間には、人の目を気にせずアウトドア時間を楽しむには絶好の場所です。
そんな屋上テラスをマイホームへ取り入れようと検討する方も多く、「屋上のある家」「ルーフバルコニーのある家」に関するご相談を多くいただきます。
しかし、屋上のメリット・デメリットや間取り注意点について十分にご存知ない方も少なくありません。
そこで、今回は「屋上テラスのある戸建住宅」のメリット・デメリットと、後悔しないためのポイントを紹介します。
これから住まいづくりを検討し始める方は、ぜひ参考にしてください。
●戸建住宅に屋上を作る場合は、メリットだけではなくデメリットも十分理解して、後悔しないための対策をとっておきましょう。
●入沢工務店は、山梨にオフィスを構え“地元密着”をコンセプトに家づくりに励んでいます。
Contents
戸建住宅に屋上テラスを作るメリット・デメリットは?
屋上テラスのある家と聞くと、あなたはどのような住まいをイメージしますか?
「高級感がある」「バーベキューが楽しめそう」そんなイメージを膨らませる方が多いはずです。
しかし、メリットや使い方はそれだけではありません。
また、一方でデメリットがあるのも事実です。
では、それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット
- 防犯性の高い子供の遊び場・洗濯干し場として使える
- 庭のスペースが取れなくても屋外空間を楽しめる
- 人の視線を気にせず屋外空間が楽しめる
- 眺望を満喫できる
- 容積率に入らないため、厳しい条件の土地でも開放的なスペースを作れる
フェンスや壁で囲われた屋上は、周囲の影響を受けないお子様の安全な遊び場として最適です。
また、プライバシーも確保できるため、洗濯干し場として使う方も少なくありません。
お庭のように通行する人の視線を気にせずアウトドアを楽しめるのもメリット!
高いところから眺める景色を楽しみたい方にもおすすめです。
そして、屋上空間は、建築基準法上では建物の外部として捉えられており、基本的には容積率には算入されません。
ですから、建築面積で厳しい条件が課せられている地域でも、開放的なスペースが作れます。
ただし、屋上に出るために上へ突き出したスペース(塔屋)の面積が建築面積の1/8を超えてしまうと「階」とみなされて床面積に算入しなくてはなりません。(建築基準法施行令・第2条8項)
デメリット
- 建設費用が割高になる
- こまめなメンテナンスをしないと雨漏りリスクが高い
- 最上階の室内が暑くなりがち
- 使い方をじっくり検討して作らないと使わなくなりがち
- 近所への配慮が足りないとトラブルやクレームになる
まず、木造住宅で屋上を作る場合、一般的な勾配屋根ではなく平屋根にしなくてはならず、さらにその上に人が上がるとなると、歩行に耐えられる防水層を作らなくてはいけません。
さらに、手すりや壁、アクセスするための階段も必要です。
そのため、どうしても建設費が割高になってしまいます。
また、屋上は常に紫外線や風雨に晒される過酷な環境であるため、こまめなメンテナンスは欠かせません。
定期的な防水塗装のやりかえや排水溝の清掃、手すりやフェンスがある場合は、その設置部分のコーキング材打ち替えなどを徹底しましょう。
うっかり劣化を放置してしまうと、すぐに雨漏りの原因となってしまいます。
また、屋外と室内の間に空間がないため、日射熱が室内に伝わりやすい点も大きなデメリットです。
そして、活用方法を考えずに屋上を作ってしまうと、せっかく費用をかけたにも関わらず、上がることすら億劫になって、全く使わない場所となるご家庭も少なくありません。
使い方次第では、ご近所からクレームが来ることもあるでしょう。
ですから、屋上テラスのある戸建住宅を検討する際には、これらのデメリットもしっかり理解した上で、じっくり検討することが大切です。
後悔しないための注意点と対策方法〈10個〉
残念ながら、「屋上テラスのある戸建住宅」を建てて後悔したという人は少なくありません。
その原因は、デメリットの対策を取っていなかったから。
ここでは、建てる前に知っておくべき注意点と、デメリットの対策方法を紹介します。
その① 容積率・建蔽率に影響する場合もある
建築基準法では、容積率(敷地面積に対する総床面積の割合)に屋上やルーフバルコニーは含まれません。
ただし、「相当の部分が壁等で囲まれている場合」は床面積に算入されるケースもあります。(参考:国土交通省|床面積の算定方法)
床面積に入ってしまうということは、容積率にも影響があるということです。
また、建蔽率(敷地面積に対する建築面積の割合)は「建物の投影面積」で算出するため、外壁ラインから屋上が迫り出している場合には、その一部を建築面積に入れなくてはいけません。
ですから、容積率・建蔽率の条件が厳しいエリアに屋上付き住宅を建てる場合は、計画段階のうちに指定確認検査機関や自治体の建築指導課などへの事前確認が必要です。
その② 防水・排水対策が特に重要
先ほどもお話しした通り、屋上となる平屋根はしっかりとした防水・排水処理を施さないと水が溜まって雨漏りの原因となります。
残念ながら、新築してそれほど経っていないのに、雨漏りになってしまったというケースもあります。
この対策としては、平屋根住宅の設計・施工に慣れた会社に依頼することです。
ですから、雨漏りリスクが心配な方はぜひお気軽にご相談ください。
その③ バーベキューをするならコンセント・水栓は必須
「屋上でバーベキューを楽しみたい」そんな方も多いでしょう。
しかし、ただ屋上があるだけでは快適にバーベキューは楽しめません。
屋上空間をアクティビティで積極的に使いたい方は、ぜひ屋外コンセントと水栓も設置しましょう。
最近は、アウトドアキッチンを作る方も多いです。
その④ メンテナンス手間がかかることも想定しておく
屋上は初期費用もかかりますが、それ以外にメンテナンス費用もある程度想定しておかなくてはいけません。
一般的な金属屋根材の耐用年数が15〜20年なのに対して、屋上防水塗装は工法によっては10年ごとにトップコートなどを塗り替えなくてはいけない場合もあります。
また、排水溝に落ち葉やゴミなどが詰まれば屋上に雨水が溜まり、防水の劣化している部分から室内へ雨漏りする点も注意しなくてはいけません。
そのため、定期的に劣化がないかチェックしたり、こまめに清掃したりなどのメンテナンスが必須です。
その⑤ 室内からのアクセスが不便だと使わない
室内から出入りするのが面倒だったり、屋上へ上がる階段が狭くて洗濯物を持ちながらのアクセスが大変だったりすると、結局全く使われないスペースになりがちです。
ですから、せっかく費用をかけて屋上を作るなら、室内との位置関係やアクセス動線についてもじっくり設計士と打ち合わせしましょう。
その⑥ 屋上緑化する場合は防水層へ対策をとらなくてはいけない
屋上に花壇を作りたいというご要望もいただきますが、その場合は植物の根が伸びて防水層を破ってしまうことを防ぐため、「耐根層(防根層)」を防水層の上に作らなくてはいけません。
また、プランターを置く場合は、防水層に傷がつかないものを選ぶことも重要です。
大量の土を屋上に置くと、建物へ負荷がかかり耐震性に影響が出てしまう可能性もあるため、事前に施工会社へ相談してください。
その⑦ 断熱防水で室内が暑くなるのを防ぐ
勾配屋根の場合は、室内と屋根の間に小屋裏ができるため、それが断熱層となって夏の暑さをある程度軽減できます。
しかし、平屋根の場合はその小屋裏空間がありません。
ですから、日射の熱が室内へ伝わりやすいという欠点があります。
この対策としておすすめなのが、「断熱防水」です。
断熱材を屋上に敷いてから防水工事を行う手法で、晴天時の日射熱だけではなく、寒い日に室内の暖気が外へ逃げることも抑えられます。
その⑧ 近隣との位置関係を意識してプライバシーを確保
庭と比べると屋上はプライバシーが守られる場所ではありますが、隣にマンションなどが建っていれば、せっかく壁で囲んでも中を見下ろせてしまいます。
また、お隣のベランダと接近していれば、話し声も伝わってしまうでしょう。
ですから、気持ちよく使える屋上にするためには、近隣との位置関係を確認してください。
その⑨ 落下事故防止は徹底的に
屋上の落下防止対策としてフェンスをつけるケースも多いですが、小さいお子さんやペットがいるご家庭では、それだけでは不十分かもしれません。
なぜなら、フェンスですと下をくぐり抜けたりよじのぼれてしまうからです。
落下事故を完全に防ぐためには、壁で囲うことが最善の方法。
ただし、四方を壁で囲ってしまうとせっかくの開放感が損なわれるため、お子さんの手が届かない高さに開口を設けるなどデザインで工夫しましょう。
その⑩ 屋上を楽しめる設備を整える
屋上をお子さんの遊び場や洗濯干し場として使う場合は、それほど設備は必要ありませんが、より空間を楽しみたい方は、ぜひラグジュアリーな設備を整えてみてください。
アウトドア家具を置いたり、ご予算次第でスカイバスを設けることもできます。
人目を気にせずリラックスタイムを楽しめる工夫をすれば、より屋上を有効活用できるでしょう。
屋上テラスを作るなら“キューブ型ハウス”がおすすめ
屋上を作るためには、平屋根にしなくてはいけません。
そこでおしゃれな外観にしたい方におすすめなのが、「キューブ型住宅」です。
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GLAMPは、「グランピングを自宅から移動時間ゼロで楽しむ」をコンセプトとした、遊び心満載のラグジュアリーな住宅シリーズです。
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まとめ|屋上で素敵なアウトドア時間を過ごしましょう
屋上は開放感があり眺望も楽しめる魅力的な空間です。
しかし、デメリットまで理解してその対策を施していなければ、あまり使われない無駄な場所となってしまうかもしれません。
費用やメンテナンス、設備など細部まで理解して、屋上テラスのある戸建住宅建設を検討しましょう。
スタイリッシュで快適な戸建住宅を建てたい方は、まず当社にご相談を。
今まで培った経験や知識をもとに、あなたのご要望を叶えるプランををご提案させていただきます。
施工事例では屋上とも相性の良いキューブ型住宅を多数紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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