家の印象を大きく左右する外観デザインですが、最近はシンプルモダンでスタイリッシュなサイディング張りを希望されるケースが増えています。
しかし、材料やデザインの選び方を間違えると、思っていたイメージと全然違う仕上がりになってしまうことも。
そこで、今回はおしゃれな外観にするために知っておきたいサイディングの基礎知識から、デザインのポイントについて詳しく解説します。
「おしゃれな家に住みたい」とお考えの方は、是非参考にしてください。
●家の形状やテイストに合わせて、サイディング選びや張り方にこだわりましょう。
●入沢工務店は、山梨にオフィスを構え“地元密着”をコンセプトに家づくりに励んでいます。
Contents
“サイディング”とは?メリット・デメリットは?
皆さんは、「サイディング」という言葉を聞いたことはありますか?
なんとなく、外装材であることは知っていても、実際にどのようなものなのかは知らない方も少なくないでしょう。
そもそも、外壁仕上げ工事には、「湿式(しっしき)工法」と「乾式(かんしき)工法」があります。
〈湿式工法〉
モルタルなどを塗りつけてその上から塗装したりタイル張りにしたりする方法
〈乾式工法〉
モルタルなどは使わずにパネル材をカット加工して張り付ける方法
サイディング(サイディングボード)は、乾式工法で用いられる建材の一種です。
新築住宅の90%以上が、外装仕上げにこのサイディングを使っていると発表している機関もあるほどです。
(一社)日本サッシ協会の調査によると、戸建住宅の外壁材素材別シェアは、窯業サイディングが78.3%と圧倒的なシェアを占め、アルミサイディング8.8%、金属サイディング3.7%、ALC0.4%、モルタル5.8%、木質0.8%、その他2.4%となっている。
引用:Housing Tribune Online|サイディング業界が動く 壁で新たな価値提案を
では、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?
メリット
- 耐水性や耐候性に優れている
- 経年劣化しにくい
- カラー・デザインが豊富
- 工場生産で品質が安定している
- 湿式工法と比べて施工費が安い
まず、最も大きなメリットは、耐水性や耐候性に優れている点です。
一般的なモルタル+塗装仕上げの外壁ですと、雨や紫外線の影響の影響を直接受けてしまい、定期的なメンテナンスが欠かせません。
サイディング張りの場合も、塗装メンテナンスは必要ですが、躯体にまで及ぶような影響を受けることは少ないです。
また、気温や湿度の変化や家に伝わる細かな振動によるクラック発生のリスクもほとんどないため、そこから雨水が入るリスクも最小限に抑えられます。
カラーやデザインが豊富な点も人気の理由です。
レンガ張りや石張りを本物の素材で実現させようとすると、建物への荷重が大きくなったり、材料費・施工費も膨らんでしまいます。
また、トレンドの板張りを採用する場合も、木ではどうしても変色や劣化が気になります。
しかし、それらの素材をリアルに表現したサイディングなら、比較的リーズナブルな上に、メンテナンス手間を軽減できるのです。
そして、工場生産なので品質にムラがない点も重要なポイントです。
残念ながら、モルタルは現地で職人が手作業で塗りつけるため、ここでクオリティに差が出る点は否めません。
しかし、現場ではカット加工するのみのサイディング張りですと、どの施工会社でも仕上がりに差が出にくく、乾燥期間などなく工程もシンプルなので、施工費が安いことが多いです。
デメリット
- コーキング目地は劣化する
- 素材によっては腐食してしまう可能性がある
- デザインが単調になりやすい
いくらメンテナンスが楽と言っても、サイディング仕上げの外壁にはコーキングと呼ばれる目地があり、その部分は経年劣化します。
劣化が軽微であれば上から重ね打ちすることもできますが、ダメージが大きい場合は打ち替え(やりかえ)が必要で、それには足場などもかけなくてはいけません。
また、もう一つ注意しなくてはいけないのが、デザインが単調になりやすいという点です。
比較的安価な建売住宅ですと、コストを抑えるためにデザインや素材にこだわらずサイディング張りにすることも少なくありません。
素材の特性を理解して、確かな施工技術がある会社に頼むことが重要なポイントです。
また、施工実績が豊富でデザインにもこだわる会社なら、シンプルモダンな家に仕上がります。
デメリットを解消できる知識・経験のある会社を選びましょう。
サイディングにはどんな種類がある?それぞれの特徴は?
サイディングと一言で表しても、その素材によって特徴は大きく異なります。
また、張った後の質感も変わりますので、それぞれの性質を理解して材料を選ばなくてはいけません。
〈窯業系サイディング〉
セメントに繊維質原料を混ぜ込んで成形し、窯で焼成したサイディングです。質感に高級感があり、防火性能に優れている点が特徴で、日本の戸建住宅に最も多く施工される外装材としても知られています。
〈金属系サイディング〉
ウレタンフォームにアルミやステンレスなどの金属板を張り合わせたサイディングで、軽量で家への荷重が少ない点がメリットです。寒冷地など極端に寒い地域でも変質しません。最近のトレンドでもあるシンプルモダンな家との相性も良く、クールでスタイリッシュな外観にしたい方におすすめです。
〈木質系サイディング〉
天然木製のサイディングで、複数の板材がユニット化しているため、一つ一つの材料を施工する際の手間が軽減できます。表面を保護塗装しなければ雨などを吸水してしまうため、メンテナンスは大変ですが、木材本来の質感にこだわる方におすすめです。
〈樹脂系サイディング〉
アメリカなどでは古くから最も一般的な外装材として親しまれており、軽量で塗り替えがほとんどいらない点が特徴です。金属系サイディングよりもさらに軽いため、耐震性能を上げたい場合などに採用されます。日本ではまだまだデザインの種類などが少ないですが、じわじわと施工事例が増えている注目の素材です。
素材の特性を理解した上で、適切なサイディングを選びましょう。
おしゃれなサイディング張りにするポイント5つ
では、サイディング張りでおしゃれな家にしたい場合には、どのような点に気をつければ良いのでしょうか?
サイディング張りの住宅を数多く手がけてきた“入沢工務店”だから提案できるポイントを5つ紹介します。
ポイント① 家の形状やテイストにあったデザインを選ぶ
サイディングはレンガ調からタイル調、木目調まで多種多様な製品が販売されています。
一見、「選択肢が増えていい」と思うかもしれませんが、その家の形状やテイストに合ったものを選ばないと、まとまりのない外観になってしまいます。
例えば、上の写真のようにキューブ型のシンプルな家に装飾的なタイル柄のサイディングを張るとどうなると思いますか?
せっかくのシャープな印象が崩れて、魅力が半減してしまうでしょう。
逆に、ヨーロピアンデザインで複雑な形状の家に、シンプルで凹凸の少ないサイディングを張れば、どうしても高級感が薄れてしまいます。
このように、家の形状などに合うサイディングのデザインを選ぶことはとても重要なポイントなのです。
ポイント② 2種類以上のサイディングを張り分ける
最近は、形状がシンプルな住宅が増えているため、個性を出したりデザインのアクセントをプラスするために、2種類のサイディングを張り分ける方法がトレンドです。
2階建て住宅の場合は上下階でサイディングを変えてもいいですし、インナーバルコニーの内側だけ木色味を変えるなど、デザインは様々です。
素材や柄、色味の差が大きい複数のサイディングを組み合わせると、スタイリッシュな外観になるだけではなく、引き締まった印象になります。
ポイント③ トレンドカラーのグレーを取り入れる
グレーは、家の内外デザインにおいて“王道”とも言える人気色です。
外壁をグレー系にする一番のメリットは、雨だれなどの汚れが目立ちにくい点です。
一方で、全面をグレーにすると暗い印象になったり、無難なデザインになりがちなので、先ほど紹介した通り、部分的に色柄の違うサイディングと張り分けたり、上の写真のように敢えて“シンプルモダン”を極めて、クールにまとめてみると良いでしょう。
色鮮やかな有彩色とは異なり、誰にとっても違和感のないグレーは「飽きにくい色」としてもおすすめです。
ずっと住み続ける我が家だからこそ、普遍的なかっこよさのあるグレーを取り入れてみてください。
ポイント④ シンプルモダン × 木目調
インナーバルコニーは、紫外線や雨が直接あたりにくいため、上の写真のように内側だけ板張りや木質系サイディング仕上げにしてみるのもおすすめです。
単調になりがちなシンプルモダンの外観がグンとおしゃれに仕上がります。
ただし、あまり素材感やカラーが違いすぎるサイディングを選ぶと、まとまりのないデザインになりがちです。
サイディングの張り方向やカラートーンの合うものを選びましょう。
ポイント⑤ 縦張り・横張りを意識する
サイディングを選ぶポイントは、色柄や素材だけではありません。
実は、横張り専用サイディング・縦張り専用サイディング・横縦兼用サイディングがあります。
横張りタイプの方がデザインが豊富ですが、水捌けは縦張りの方がいいです。
また、張った時に印象も異なり、縦張りは垂直ラインが強調されてシャープな印象になりますし、横張りは水平ラインが強調されて、家が広く見えます。
特に、平屋の場合は横張りにした方がゆったりと優雅な雰囲気になるのでおすすめです。
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機能性を確保しつつも室内外のデザインにこだわった住宅を実現させるには、これらの力は欠かせません。
“おしゃれな家を建てたい”とお考えの方は、是非一度私たちにご相談ください。
まとめ|サイディング選びで家の印象は変わります
サイディングは低コストかつ不具合が起きにくい人気の外装材です。
今や、新築住宅の70%以上にサイディングが使われているというデータもあります。
優秀な建材である反面、製品の選択肢が多い分イメージに合うサイディングを選ぶのは難しいかもしれません。
しかし、今回紹介したポイントを抑えると、グンとおしゃれな家に仕上がります。
みなさんも、新築住宅を建てる際は、おしゃれでスタイリッシュな外観になるようなサイディングを選んでください。
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