「おしゃれな家に住みたい」そう願う人にとって、間取りや家具選びなどはとても重要なポイントです。
しかし、それだけではスタイリッシュな家は作れません。
実は、その空間の印象を決めるのは「光」。
照明器具の配置やデザイン、照明光の色味によって、空間の印象は大きく左右されます。
そこで、今回は照明計画の基礎からおすすめの器具まで詳しく紹介します。
●照明計画は、明るさを確保しつつもデザイン性を意識したプランニングが肝心です。
●入沢工務店は、山梨にオフィスを構え“地元密着”をコンセプトに家づくりに励んでいます。
Contents
“照明計画”とは?どうして大事なの?
「照明計画」とは、間取り(平面計画)に合わせて必要な照度(明るさ)を確保する目的で器具の種類や配置をプランニングすることです。
その空間の目的や雰囲気に合わせて適切な器具を選ぶことで、雰囲気や居心地を左右します。
ここでポイントなのが、「その場所に何の目的で明るさが必要なのか」を理解することです。
- そこで作業をする上で、対象を正しく認識する目的
- 意識して特定のものを見ないが、空間全体の雰囲気を作る目的
このどちらを重視するかによって、適切な位置や適切な照度は変わります。
特に住宅においては、空間ごとに明るさが必要な理由が大きく異なるため、全ての部屋に同じ照明器具を取り付ければいいという訳にはいきません。
ですから、設計士やデザイナーは、器具そのもののデザイン性だけではなく間取りも踏まえて照明計画を立てるのです。
基本的な考え方は?
では、実際に照明計画がどのように進めればいいのでしょうか?
設計段階での主な流れは以下の通りです。
住まい手の要望・理想を明確にする
間取りがある程度固まったら、その空間で住む人が「何を・いつ・どのように」したいか十分ヒアリングします。住む人にとっても少々大変な作業になりますが、朝昼晩で空間の使い方が変わる場合もありますので、それぞれを十分イメージすることが重要です。
設計者がコンセプトを決める
住む人の要望を十分踏まえ、その空間をどのように見せたいかに合わせて光のテイストを決めます。この段階でのコンセプトが雰囲気に大きく影響するため、必要に応じてショールームで実物を確認することが必要です。
建築構造や間取りに合わせて器具を選定する
いよいよ具体的に器具を選定します。器具のデザインはもちろんのこと、建築構造に干渉しない納まりも重要です。例えば、天井裏に十分なスペースがなければダウンライトは設置できませんし、天井高が低い場所にペンダントライトを付けると圧迫感が気になります。このように、設計者は「デザイン」「明るさ」「建築的納まり」の全てを踏まえて、照明計画を作成するのです。
完成イメージをしっかりと共有する
照明計画がまとまったら、実際に施工する前に施主と設計者で完成イメージを共有することがとても重要です。完成後に大きく照明計画を変えるとなると、木工事や内装工事などの付帯工事が伴います。満足のいく照明計画を実現させるためには、この行程で設計者がどれほど丁寧にプレゼンしてくれるかがポイントです。同じ器具でも取り付ける場所によって雰囲気が変わりますので、必ず最終決定する前に、シミュレーション図や完成予想図などの参考資料を用意してもらいましょう。
このように、照明計画は携わる設計者の技量が大きく影響します。
杓子定規に「この場所にはこの照明」と決めるのではなく、家一戸一戸の立地環境や間取り、施主の要望に合わせた器具選びが肝心です。
会社選びの際には、その施工事例の照明計画に着目して見てみることをおすすめします。
失敗しないための具体的なポイント7つ
では、照明計画を失敗しないためにはどのような点に気をつければ良いのでしょうか?
ここでは、主なポイントを7つ紹介します。
ポイント① 人の真上に照明器具設置しない
玄関ポーチやダイニングスペース、書斎などで注意しなくてはいけないのが「真上に照明器具を付けない」という点です。
人がそこに止まって作業をする場合、真上から照らしてしまうと、手元が影になりやすいためです。
また、寝室で横になった時に顔の真上に照明器具があると、明るさで目が冴えてしまいうまく入眠できません。
ですから、空間を明るくしたい場合でも、人が止まる場所と照明器具の位置を少しずらしてあげると良いでしょう。
ポイント② 「光の色」を意識する
照明器具に取り付けるライトの色には、いくつかの種類があります。
オレンジがかった電球色から、青白い光の昼白色まで、各メーカーが何種類もの商品を販売しています。
落ち着いた空間にしたい場合は「電球色」寄りの色、勉強などの細かい作業をする場合は「昼白色」寄りがいいとされています。
また、ひとつの空間で違う色のライトを混在させると、まとまりのない印象になってしまうので気を付けてください。
「光の色」を選ぶことも、照明計画の重要なポイントです。
同じ器具を同じ位置に設置したとしても、光の色(色温度)によって雰囲気は全く違いますので、ぜひこの点にも注意しましょう。
どうしても、シーンに合わせて雰囲気を変えたい場合は、スイッチで切り替えられる機種を選ぶのもおすすめです。
ポイント③ 「明るければ明るいほどいい」というのは間違い
「暗くなるのが不安だからとりあえず多めに照明器具をつける」そんな風に考えてしまう方もいますが、決して明るければ明るいほどいいという訳ではありません。
むしろ、空間によっては過多に照明器具を設置することで、眩しさが気になり目が疲れてしまう場合もあります。
時間帯によって照明による明るさを変えたい場合は、メイン照明とサブ照明のスイッチを分けたり、調光機能のある器具を選びましょう。
また、間接照明で優しく空間を照らすのもトレンドです。
ポイント④ フレキシブルに取り替えできる器具を取り入れる
今後家族構成や空間の使い方が変わる可能性がある場合には、その時に合わせて位置や器具の数を変えられる仕組みを作っておくことも重要です。
そうすることで、都度工事をする必要がなくなります。
具体的には、ライティング(ダクト)レールと呼ばれる器具がおすすめ。
レール内では器具の追加・取り外しが自由にできますし、移動もスライドさせるだけです。
ただし、天井高が低い場合には圧迫感が出てしまうので、採用する場合は必ず設計者に相談しましょう。
ポイント⑤ 「センサー付きライト」の特性を理解する
人が通ると反応して点灯する「人感センサータイプ」や、暗くなると自動点灯する「明暗センサータイプ」も人気ですが、手当たり次第どこにでも付ければいいという訳ではありません。
例えば、狭い内玄関などにつけた場合は、その付近を通っただけで点灯消灯を繰り返し、煩わしさを感じてしまいますし、部屋のメイン照明にセンサーライトを付けると、少しの作業で立ち入っただけなのに無駄に部屋全体が明るくなり、むしろ非効率です。
廊下・階段のフットライトや、外玄関灯、防犯目的のガレージ灯、トイレのサブライトなど、適した場所に採用することをおすすめします。
また、設置する際は誤作動が頻繁に起きないかどうかのテストも欠かさず行いましょう。
ポイント⑥ 「光の線」で奥行き感を出す
限られた空間をできるだけ広々と見せたい場合、ポイントとなるのが“奥行き感”です。
部屋の手前から奥へと視線が通るような工夫をすることや、明るさのゾーニングをすることで強調されます。
例えば、照明器具を複数つける場合、部屋の長手方向に同じライン上に位置するように意識してみましょう。
そうすることで光の線が生まれて、自然と視線が奥へと移動します。
ポイント⑦ 「明暗のコントラスト」で個性的な印象に
部屋全体を統一した明るさで照らすと、すっきりとシンプルな印象になりますが、一方でどこか味気ない印象になりがちです。
個性的な雰囲気にしたい場合には、敢えて「明暗のコントラスト」をつけてみましょう。
例えば、リビングダイニングの場合、ダイニングに近い部分はしっかりと明るくして、リラックスするリビングスペースは、スタンドライトや間接照明でほのかに照らしてみてください。
そうすることで一気にムーディーな空間に仕上がります。
ダウンライトをベースにライティングダクト・間接照明でアクセントを
賃貸住宅などでは、器具やライトの取り替えが簡単なシーリングライトが多く採用されています。
確かに、メンテナンスしやすい点は大きな長所ですが、それではせっかくこだわったインテリアデザインの魅力が半減してしまうことも。
最近のトレンドは、「ダウンライト+ライティングレール+間接照明」。
圧迫感が出ないように天井埋込型のダウンライトで明るさを確保して、ライティングレールで照らしたい場所をピンポイントで明るくし、さらに補助的に雰囲気作りで間接照明を取り入れてみましょう。
また、ダイニングなど目立つ場所にはインパクトのあるデザイナーズ照明を設置するものおすすめです。
山梨県で照明にこだわった住宅なら“入沢工務店”にお任せを!
私たち“入沢工務店”では、照明計画にこだわったスタイリッシュで個性的な住宅を数多く手がけています。
「確かなデザイン力」
「長年培った確かな技術」
「常にトレンドを取り入れる探究心」
「お客様に寄り添った提案力」…
これこそ私たちの強みです。
しっかりと明るさを確保しつつもデザインにこだわった住宅を実現させるには、これらの力は欠かせません。
“おしゃれな家を建てたい”とお考えの方は、是非一度私たちにご相談ください。
まとめ|照明計画で雰囲気がガラリと変わります
照明計画は、明るさを確保しつつもデザイン性を意識したプランニングが肝心です。
だからこそ、しっかりとお客様の要望をヒアリングすることは欠かせません。
照明にまでこだわった家づくりをしたい方は、その会社の施工事例を見てみましょう。
照明計画に着目してみると、印象がまた違います。
みなさんも、設計者のアドバイスを取り入れながらも、ぜひ照明計画を楽しんでください。
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私たち「入沢工務店」は山梨・甲府エリアを中心に注文住宅の設計施工を行っている工務店です。
「住む人と、つくる人。そのお互いの顔が見える家づくりの大切さ」を常に意識しながら、お客様の理想を叶えるお手伝いをさせていただいております。
お客様一人一人に寄り添いながら少数精鋭のプロ集団で家づくりに取り組んでいますので、年間に携われる棟数は決して多くはありません。
しかし、地元の方に満足していただける工務店であり続けられるよう、お客様の声に常に耳を傾けています。
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そのようにお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。