私たちの生活を大きく変えたコロナ禍ですが、特に通勤型の働き方から自宅でのリモートワークにシフトした人も多いでしょう。
それに伴いより一層増えたのが、「二拠点生活」や「週末移住」という暮らし方です。
そこで、今回は「二拠点生活」や「週末移住」について、メリット・注意点やどんな方が実現させているか、補助制度についてお話しします。
地方移住を検討中の方はもちろん、都会での暮らしに疲れている方はぜひ参考にしてください。
●山梨県や自然が豊かでさまざまな移住支援制度が整っているため、人気の移住先です。
●入沢工務店は、山梨にオフィスを構え“地元密着”をコンセプトに家づくりに励んでいます。
Contents
年々増加する二拠点生活(デュアルライフ)と週末移住とは?メリット・デメリットは?
2015年前後からじわじわと増え始めた「二拠点生活者」や「週末移住者」ですが、新型コロナウイルス感染拡大に伴ったリモートワーク普及によって、さらに今急増しています。
二拠点生活とは、職場のある場所とは離れた場所に日常生活を営む拠点を設けるライフスタイルのことです。
二地域居住と呼ばれることもあり、地方自治体の高齢化を食い止め地域活性を促す目的で、国も強く推し進めています。
都心部と地方の組み合わせがほとんどで、自然回帰の理想的な生活を求める人や、人間関係が“密”な地方暮らしへの憧れを抱く人の間に広まりました。
ちなみに、二拠点生活から派生して生まれたのが「週末移住」です。
平日は職場の近くで生活をして、週末などの休日に自然豊かな場所に拠点を移動させます。
昔からの別荘へ通うイメージと近いかもしれません。
何かと忙しい都会での生活に疲れた人たちが、癒しを求めて休日を地方でゆっくりと過ごしたいと考え始めたのです。
国土交通省が2012年に実施した調査によると、二拠点生活を実施した人の理由は以下の通りです。
このデータからも読み取れるように、日頃のストレスを癒すためののんびりした暮らしを求めて、二拠点生活や週末移住を実行する人が増えています。
では、具体的なメリットやデメリット・注意点はどのような点でしょうか?
それぞれ詳しく解説します。
メリット
主なメリットは以下の5つです。
- スローライフと経済活動の両立が可能
- 心と体の癒しが得られる
- 地域貢献・自己実現ができる
- 災害時の避難場所として活用できる
- 将来の本格的な移住に向けた練習期間(シフト期間)となる
まず一つ目のメリットが、スローライフと経済活動の両立です。
スローライフとは、効率重視の生活ではなく、のんびりとマイペースに人生を謳歌しながら生活の質を向上させる暮らし方です。
多少の不便を“楽しみたい”人が、自給自足生活などを実行しています。
ただし、都会生活に慣れた人にとっていきなり生活習慣をがらりと変えるのはかなり高リスク。
ですから、会社勤めなどの経済活動と両立しながら、“田舎暮らし”を楽しみたい人にこそ二拠点生活・週末移住はおすすめです。
自然が深い場所で時間を気にせずゆっくり過ごすことで、心と体を休ませられる点もメリットです。
研究結果によると、自然の中で適度に体を動かすことで、ストレスホルモンが減少するという結果も出ています。
実験の結果、森を散策したグループでは、ストレスホルモンのコルチゾールが16%減少し、血圧は2%、心拍数も4%、それぞれ低下した。宮崎教授によると、人類は自然の中で長い時間をかけて進化してきたので、自然に囲まれていると体がリラックスするのだという。
引用元:NATIONAL GEOGRAPHIC
最近は企業が働き方改革の一環として、社会貢献・福利厚生・新規ビジネスの展開を目的に、社員へ二拠点生活を推奨し始めているほどです。
人間関係が希薄で、人とのつながりを実感したい人や、誰かのために貢献したい人も二拠点生活を選ぶ場合があります。
アメリカの著名な心理学者であるアブラハム・マズローの提唱した説によると、人間の欲求は「生理的欲求」→「安全への欲求」→「社会的欲求」→「承認欲求」→「自己実現欲求」とステップアップしていきます。
田舎暮らしの中で、「自分が社会に貢献できている」「自分の存在が人から認識されている」と体感した若者が増えていることも、二拠点生活・週末移住が増えた理由のうちの一つです。
昨今、地震が日本各地域で多発している現状を踏まえ、万が一の時の避難場所として二拠点移住先を設ける慎重な人もいます。
拠点をある程度分散させることで、災害時も日常を大きく変えることなく生活を送ることができるのです。
リタイア後に本格的な移住を検討している人は、それに向けた“慣らし期間”として二拠点生活を決断します。
ちなみに、二拠点生活・週末移住を受ける自治体側には、下記のようなメリットがあります。
- 地元企業の人材不足解消
- 過疎化や高齢化の抑制
- コミュニティの活性化
- 地域経済活性
移住したい人と移住しに来てほしい自治体のメリットが相まって、二拠点生活や週末移住をする人が増えているのも事実です。
デメリット・注意点
メリットが多い二拠点生活や週末移住ですが、一方で実行する前に知っておくべきデメリットや注意点もあります。
- 二重生活になるため、生活費がかかる
- 移動交通費がかかる
懸念点はずばり「コスト」です。
住居を2ヶ所に確保しなくてはいけませんし、場合によっては自家用車もそれぞれ置いておかなくてはならないでしょう。
ちなみに、国土交通省国土政策局地方振興課|平成24年度社会情勢の変化に応じた二地域居住推進施策に関する検討調査によると、二拠点生活や本格移住を検討している人のうちで、新築や分譲住宅の購入を想定している人は20%ほどです。
いざ住居などの環境を整えてから「いまいち生活しづらい」と感じてしまうと、取り返しのつかないことになりかねません。
まずは、ホテルなどを利用して短期間で“お試し”生活をしてから、拠点を決めましょう。
住居費などは覚悟していたとしても、意外と盲点なのが「交通費」です。
大きな金額でなかったとしても、長期にわたるとそれなりにまとまった費用になることも想定されます。
こちらも必ずどのくらいかかるかシミュレーションしておきましょう。
どんな人が二拠点生活・週末移住するの?
二拠点生活や週末移住と聞くと、みなさんはどのような人たちを想像しますか?
リタイア後の団塊世代や単身の若者などを想像するかもしれません。
しかし、近年は移住者の年齢層が様々で、みなさんそれぞれ異なる理由や理想を持って拠点を決めています。
そこで、ここでは主にどのような人が二拠点生活や週末移住を決断されるかを紹介します。
パターン① 若者単身者・DINKS
最近は、リモートワークを積極的に取り入れる若者世代の単身者や、まだお子さんのいらっしゃらない共働きご夫婦の中には、二拠点生活や週末移住を決断する方が増えています。
仕事場を選ばないため、基本的には郊外でのんびりした生活を送り、たまに都会で流行や文化的交流に触れたいというケースが多いです。
「基本的にはリモートワークで週数回オフィスに出社」という場合にも、二拠点生活・週末移住は適しているでしょう。
また、農業など自然に携われる仕事がしたい人や、比較的競争率の低い地方で新規ビジネスを始めたい人にもおすすめします。
パターン② 子育て世帯
職場は都心が中心でも、子育てを自然の豊かな郊外でしたいというご家庭は決して少なくありません。
自然はもちろんですが、少子化が顕著な地方自治体では、子育て世帯を増やすための施策として、手厚い教育を整えている場所を多くあります。
そのため、ご主人は平日都心で一人暮らしをし、奥様とお子さんは郊外でずっと生活するようなご家庭すらあります。
パターン③ リタイア後の世帯
既にお仕事をリタイアされたご家庭で、将来的に本格的な地方移住を検討している人も、二拠点生活や週末移住を実行されています。
また、両親の世話をしながら郊外の実家と都心の自邸を行き来する人も多いです。
このような理由に加えて、リタイア後の生きがいをボランティア活動にしたいという人や、今までのキャリアを活かして郊外で積極的に社会貢献をしたい人の中には、生活拠点を分散させるケースも少なくありません。
二拠点生活・週末移住はこんな人におすすめ
二拠点生活や週末移住は、下のような人に特におすすめです。
- 地方に住みつつ都会にも居場所を持って感性を磨きたい。視野を広げたい。
- 都会で働きながらも、子供には自然を感じながらのびのび育ってほしい。
- 地域貢献して自己実現したい。経験値を高めたい。
- 地域で新しいビジネスを始めたい。二拠点企業経営(サテライトオフィス)を実現させたい。
- 休みの日頻繁に自然の中でアクティビティを楽しみたい。
- 田舎ならではの深く温かいコミュニティを体感したい。…
上記はほんの一例ですが、みなさん色々な理由で二拠点生活や週末移住を始めています。
今の生活に少しでも居心地の悪さや不満を感じている人は、ぜひ一度検討してみてください。
山梨県こそデュアルライフにぴったり!補助金はかなり充実
山梨県は日本の中でも人気の移住先です。
各自治体の様々な誘致活動や県・市の補助制度に加えて、何よりも豊かで表情豊かな自然が最大の魅力です。
また、都心から車でも電車でも2時間かからず移動できる点も、他の県と比べてかなりポイントとなります。
最近では、山梨県外から山梨県内に企業移転を検討している法人でリモートワークを実行している法人を対象に「山梨県サテライトオフィス等お試し体験事業費補助金」を作り、最大100万円もの補助金を交付しています。
本県への進出に関心を有する法人に対して、本県に滞在しサテライトオフィス等を活用したテレワークなどを行いながら生活するお試し体験を支援することにより、本件の優れた環境を体験し、地域を理解する機会を提供することで企業移転等へとつなげていくことを目的としています。
引用元:山梨県サテライトオフィス等お試し体験事業費補助金
補助制度は法人対象のものだけではなく、個人が対象となるものもいくつかあります。
- 山梨県|移住支援制度 (単身者60万円、世帯100万円が移住先市町村より交付)
- 甲府市移住支援事業(東京圏から甲府市に移住し、かつ、就業または起業した人に、最大100万円(子供一人ごとに30万円加算)を交付)
- 中央市移住支援金(対象企業に就業するか、中央市でテレワークしながら住む人に、単身者60万円、世帯100万円(子供一人ごとに30万円加算)を交付)
- 山梨市移住支援金交付事業(山梨市へ移住する直前の10年間で5年以上東京圏内に住んでいたい人に対して、単身者60万円、世帯100万円を交付)
上記以外の自治体についても、それぞれ決められた対象者に対して移住支援金を交付しているため、移住先を検討する際は必ず事前に調べておきましょう。
ただし、予算がなくなり次第終了となるので注意してください。
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まとめ|山梨で夢の二拠点生活を実現させましょう
山梨県は、その豊かな自然だけではなく温厚な県民性と積極的な移住誘致に対する取り組みが魅力です。
「自然を身近に感じて暮らしたい」「子供がのびのびと成長できる環境で暮らしたい」という方は、ぜひ山梨移住を検討してください。
山梨県でマイホームを建てる場合は、その土地やエリアの特徴を理解した、地元の施工店に相談するのがおすすめです。
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下記ページでは、当社で住まいを建てられた方の感想を紹介しています。
入沢工務店|太鼓判
山梨で注文住宅をご検討中の方は「入沢工務店」にご相談ください
私たち「入沢工務店」は山梨・甲府エリアを中心に注文住宅の設計施工を行っている工務店です。
「住む人と、つくる人。そのお互いの顔が見える家づくりの大切さ」を常に意識しながら、お客様の理想を叶えるお手伝いをさせていただいております。
お客様一人一人に寄り添いながら少数精鋭のプロ集団で家づくりに取り組んでいますので、年間に携われる棟数は決して多くはありません。
しかし、地元の方に満足していただける工務店であり続けられるよう、お客様の声に常に耳を傾けています。
「地域の特性を生かした家にしたい」「地元の溶け込む住みやすいマイホームに住みたい」
そのようにお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。