私たちの生活をガラリと変えたコロナ禍において、都市部から地方都市への移住や二拠点生活を検討している方が急増しています。
日本各地に魅力的な街が多い中、山梨県はここ10年人気の高い移住場所として注目されています。
そこで、今回は「山梨移住」について、おすすめポイントや注意点、関連する補助制度について解説します。
地方移住を検討中の方はもちろん、都会での暮らしに疲れている方はぜひ参考にしてください。
●都会暮らしとは勝手が異なることもあるため、それらを理解して移住を決断しましょう
●入沢工務店は、山梨にオフィスを構え“地元密着”をコンセプトに家づくりに励んでいます。
Contents
2021年は移住希望地ランキング第3位!
日本各地の地方都市が移住の受け入れを推進している中、実は山梨県が常に高い人気を博しています。
地方移住(IJUターン)を支援する「認定NPO法人ふるさと回帰支援センター」の調べによると、山梨県を移住先として検討していることがとても多いという結果も出ています。
第1位 | 第2位 | 第3位 | 第4位 | 第5位 | |
2016年 | 山梨県 | 長野県 | 静岡県 | 広島県 | 福岡県 |
2017年 | 長野県 | 山梨県 | 静岡県 | 広島県 | 新潟県 |
2018年 | 長野県 | 静岡県 | 北海道 | 山梨県 | 新潟県 |
2019年 | 長野県 | 広島県 | 静岡県 | 北海道 | 山梨県 |
2020年 | 静岡県 | 山梨県 | 長野県 | 静岡県 | 宮城県 |
2021年 | 静岡県 | 福岡県 | 山梨県 | 長野県 | 群馬県 |
データ元:地方移住(IJUターン)を支援する認定NPO法人ふるさと回帰支援センター|2021年の移住相談の傾向|移住地ランキング
実際の移住者実績も年々増加しています。
市町村の協力を得て住民票窓口で実施したアンケート調査により把握した本県への移住実績
引用元:山梨県|山梨県の移住実績
[H29年度]1,490世帯、2,486人
[H30年度]2,041世帯、3,118人
[R元年度]1,702世帯、2,753人
[R2年度] 2,173世帯、2,784人
転入理由を「自らの意思による」とした県外からの転入を移住とした。
調査初年度のH29年度は、年度当初から調査を開始できなかった市町村もあった。
しかし、一方で山梨県の高齢化は顕著で、空き家率も年々上昇しており、2018年には全国一位の21.3%にものぼってしまいました。
山梨県がまとめた2021年4月1日現在の高齢者福祉基礎調査によると、県内の65歳以上の高齢者は25万2067人で、全人口に占める高齢者の割合(高齢化率)は30.8%と前年に比べ0.4ポイント上昇した。全国平均(28.9%)を1.9ポイント上回った。
引用:日本経済新聞|山梨県、高齢化率30.8% 全国を1.9ポイント上回る
県内の市町村で高齢化率が最も高かったのは身延町の47.6%で、早川町(46.6%)、小菅村(46.5%)、丹波山村(45.6%)と続いた。最も高齢化率が低かったのは昭和町の19.2%だが、前年に比べ0.3ポイント上昇した。2番目に低かった忍野村(19.9%)も0.6ポイント上昇した。
そのため、県や各自治体は移住者を誘致するために、多角的な取り組みを実施しています。
山梨の移住おすすめポイントは?
では何故これほどまでに山梨を移住先として検討する方が多いのでしょう。
山梨を移住先としておすすめするポイントや主に5つです。
- 都心へアクセスしやすい
- 自然が豊かでアクティビティも充実している
- 持ち家を取得しやすい
- 移住支援サービスが整っている
- 子育てしやすい
では、それぞれ詳しく解説していきいます。
その① 都心へアクセスしやすい
今までの生活を大きく変えることに抵抗がある方や、定期的に通勤通学をしなくてはいけない方には、やはり首都圏から100km県内が人気です。
神奈川県や静岡県、群馬県、長野県もそのエリアに該当しますが、山梨県はJR中央本線や中央道でアクセスがしやすいため、就労世代や子育て世代からの人気が特に高いです。
ちなみに、甲府駅から新宿駅まではJR中央線で約100分、甲府昭和ICから中央自動車道/高井戸ICまで車で約80分程度で着いてしまいます。
そのため、リモートワークで通勤の必要がないものの「買い物でたまに都心に出たい」という人にもおすすめです。
その② 自然が豊か・アクティビティが充実
県土の70%以上が森林で占める山梨県は、富士山や南アルプス、八ヶ岳などの山々に囲まれており、美しい自然が豊かな土地です。
また、ミネラルウォーターの水源になるほど水資源も豊富なため、自然の中でさまざまなアクティビティが楽しめます。
そのため、休日にアウトドアを楽しみたい人から高い人気を得ています。
その③ 持ち家を取得しやすい
山梨県は全国に比べても持ち家率が高く、全国が61.2%なのに対して70.2%もの世帯が住宅を所有しています。(山梨県県民生活部統計調査課|平成30年度住宅・土地統計調査結果報告書より)
その一番の理由は、「地価の安さ」です。
2021年、県内でも最も地価公示が高かった上野原で約¥67,000/㎡(¥222,000/坪)だったのに対して、比較的地価の安い東京都八王子市は¥126,000/㎡(¥417,000/坪)と倍程度の価格でした。
そのため、限られた予算である程度の家を建設したい人は、山梨県への移住を検討するのです。
その④ 移住支援サービスが整っている
山梨県が運営しているやまなし移住・定住総合ポータルサイトでは、移住者に向けて住居や仕事の斡旋など、手厚いサポートをしています。
また、公益社団法人 山梨県農業振興公社では、農地を購入したい人やゼロから農業を始めたい人の支援をしています。
これらは支援サービスのほんの一部で、その他各自治体ごとに他県からの移住者を対象とした補助制度を設けています。
その⑤ 子育てしやすい
山梨県では多くの若年世帯を誘致するために、さまざまな子育てに関する補助制度を設けています。
- 病児・病後児保育事業の広域化
- 第2子以降3歳未満児の保育料無料化
- 乳幼児医療費の無料化
- 妊娠期から子育て期にわたる切れ目ない支援
- 特定不妊治療、男性不妊治療、不育症治療について治療費を一部助成
- 産前産後ケアセンター
- 子どものこころサポートプラザ
特に、「子どものこころサポートプラザ」は全国初の総合サポート施設で、こころの発達総合支援センター、中央児童相談所、児童心理治療施設及び特別支援学校、子どものメンタル診療施設などを一箇所にまとめ、心理ケア、学校教育まで、子どものニーズに応じた速やかな対応が可能となっています。
さらに、学生の県外への鉄道通学をサポートする制度もあり、各市町村で定めた対象者・助成金額・補助率によって、補助金が配布されます。(山梨県|鉄道通学支援事業)
こどもの基礎学力向上にも積極的に取り組んでおり、「基礎学力向上やまなしプラン」や「学びの意欲向上推進事業」などを実行しています。(文部科学省|梨県教育委員会 改善プランによる確かな学力への取組)
関連する補助金は?
山梨県では、県単位だけではなく市町村単位でも補助金を設けているところが多くあります。
主な補助制度は以下の通りです。
- 山梨県|移住支援制度 (単身者60万円、世帯100万円が移住先市町村より交付)
- 甲府市移住支援事業(東京圏から甲府市に移住し、かつ、就業または起業した人に、最大100万円(子供一人ごとに30万円加算)を交付)
- 中央市移住支援金(対象企業に就業するか、中央市でテレワークしながら住む人に、単身者60万円、世帯100万円(子供一人ごとに30万円加算)を交付)
- 山梨市移住支援金交付事業(山梨市へ移住する直前の10年間で5年以上東京圏内に住んでいたい人に対して、単身者60万円、世帯100万円を交付)
上記以外の自治体についても、それぞれ決められた対象者に対して移住支援金を交付しているため、移住先を検討する際は必ず事前に調べておきましょう。
ただし、予算がなくなり次第終了となるので注意してください。
移住を失敗しないための注意点4つ
都心での暮らしに慣れている人にとって、山梨での暮らしは勝手が違うことがいくつもあります。
特に気をつけなくてはいけないのが下の5つです。
- マイカーが必ず必要になる
- 地域によって天候・気温に大きな差があり、場所によっては積雪するところも
- 盆地なので、夏は暑くて冬は寒い
- 公立学校の学区が広いため、通学時間がかかる
- 買い物好きの人は県内では満足できない
まず、山梨県内はバスや電車の路線数や本数が少ないため、基本的には自家用車での移動が中心となります。
今まで都心で車なしの生活をしていた人は要注意です。
また、山梨県は日本でも珍しい気候特性を持つため、標高差や位置によって気温や降雨量が大きく異なります。
このような特徴だけ聞くと「住みづらいのでは」と思うかもしれませんが、この気候こそが山梨県の豊かな自然を生み出しています。
公立学校の学区が広い点にも注意しなくてはいけません。
東京圏と比べるとだいぶエリアが広いため、必然的に通学時間が長くなってしまうでしょう。
また、大型商業施設が少ないため、買い物を日常的に楽しみたい人は施設近辺のエリアを選ぶことをおすすめします。
まとめ|自然を感じながら便利ができる“山梨暮らし”
山梨県は、その豊かな自然だけではなく温厚な県民性と積極的な移住誘致に対する取り組みが魅力です。
「自然を身近に感じて暮らしたい」「子供がのびのびと成長できる環境で暮らしたい」という方は、ぜひ山梨移住を検討してください。
山梨県でマイホームを建てる場合は、その土地やエリアの特徴を理解した、地元の施工店に相談するのがおすすめです。
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「住む人と、つくる人。そのお互いの顔が見える家づくりの大切さ」を常に意識しながら、お客様の理想を叶えるお手伝いをさせていただいております。
お客様一人一人に寄り添いながら少数精鋭のプロ集団で家づくりに取り組んでいますので、年間に携われる棟数は決して多くはありません。
しかし、地元の方に満足していただける工務店であり続けられるよう、お客様の声に常に耳を傾けています。
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