日当たりが良く、明るい空間をつくりやすい南向きの家は人気が高いです。
しかし、中には南向きの家で後悔したと感じている方もいます。
そこで今回は山梨・甲府の『入沢工務店』が南向きの家で後悔した事例をご紹介します。
南向きの家ならではのメリットやデメリットと対策を解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
このコラムのポイント |
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●南向きの家はプライバシー性の低下や夏場の日差しの強さなどが理由で建ててから後悔している方もいます。
●目隠しフェンスやロの字型の建物を採用するなどの方法で、南向きの家のデメリットを解消することは可能です。 ●デメリットの対策を取り入れつつ、南向きの家ならではの日当たりの良さを活かしたおしゃれで暮らしやすい住まいを建てましょう。 |
南向きの家を建てたい方や南道路の土地の購入を検討している方は、ぜひ最後までご覧くださいね。
「南向きの家は建てるな」と言われる理由と後悔した事例9選
南向きの家に対してネガティブな意見がある理由と実際に後悔した事例をご紹介します。
①道路側に大きな窓をつけたらカーテンを開けられない
道路と接する南面に大きな窓を付けたら、視線が気になってカーテンを開けられないという事例です。
日当たりが良い南面は掃き出し窓などを付ける方も多いですが、プライバシー性を保つためにカーテンは閉めっぱなしになっているケースも少なくありません。
中には、車の排気ガスが気になったり話し声が外に漏れそうで、窓も開けにくいと感じる方もいるようです。
②洗濯物を干したら道路から丸見えだった
洗濯物を外干ししたら道路から丸見えで後悔した事例もあります。
南向きの家の場合、日当たりの良い南側に洗濯物を干すケースが多いですが、道路に面していると外から丸見えになってしまいます。
プライバシー性や防犯性が気になり、室内干しになっているご家庭もあるようです。
③リビングからの景色が駐車場になってしまった
建物の南側に駐車場を配置したら、リビングから車しか見えなくて後悔したと感じる方もいます。
リビングでは、ゆったりとくつろぎながら庭の景色が眺められたら最高ですよね。
南道路に接していると建物前に庭や駐車場をつくることが一般的なため、レイアウトによっては景観が悪くなるケースもあります。
④日差しを遮るものがないため明るいけど暑い
日当たりの良い南向きの家は満足しているけれど、夏場は日差しを遮るものがなくて部屋が暑いと後悔している方もいます。
大きな窓から直射日光が入ると、夏場では室温が上昇して冷房の効率が下がるケースも多いです。
特に、夏場の暑さが厳しいエリアに建築する場合は、後ほどご紹介する間取りの対策を取り入れることをおすすめします。
⑤直射日光が差し込んで家具や床が焼けた
直射日光が差し込む時間が長い南向きの家は明るいですが、家具や床が焼けたとの意見もあります。
紫外線が長時間当たると内装材や家具の劣化が進み、通常よりも変色するスピードが速くなるケースが多いです。
ラグを移動させたら床にくっきりと焼き跡がついてしまって後悔したという方もいます。
⑥南側に玄関をつくったら北向きの部屋が増えた
南向きの家は駐車場からの動線を考慮して、南面に玄関をつくるケースが多いです。
そのため、南に面した居室の数や広さが限定されることがあります。
北面に玄関を配置すれば南面全体を居室にできるため、日当たりの良い部屋を多くつくることが可能です。
⑦同じ分譲地内なのに土地価格が高かった
南道路の土地を選んだら、同じ分譲地内の北道路の土地と比べて数十万円も価格が高かった事例もあります。
日当たりの良さなどが理由で、南道路の土地は高めの価格が設定されているケースが一般的です。
北道路の土地でも、敷地の形状や建物の工夫によって採光の確保は可能なため、価格差を含めて慎重に検討することをおすすめします。
⑧南道路の土地がなくて家づくりに時間がかかった
南道路の土地を希望していたけれど、条件を満たす土地がなくて家づくりに時間がかかった事例です。
土地によって建物の幅や奥行き、形状などは大きく変化するため、敷地が決まらないと建物の打合せは中々進みません。
建築時期が遅れると次のようなデメリットがあります。
- 家賃を支払う期間が長くなる
- 金利や住宅価格が高騰するリスクがある
- 入園や入学のタイミングに間に合わなくなる
- ローンの完済時期が遅くなる
要望を全て満たした土地を探すことは、かなり難易度が高いと言えます。
土地に対する要望の中で「南道路であること」の優先度が高いなら、エリアや坪数を再検討してバランスの取れた土地選びをすることが大切です。
⑨シンプルモダンな建物にならなかった
最近は建物の正面に窓がほとんどないシンプルモダンな建物がトレンドです。
しかし、南向きの家は日当たりを確保するために大きな窓を付けるため、理想とする外観がつくりにくいケースもあります。
ただし建物形状や外構の工夫によってはシンプルモダンな建物も十分実現できるため、設計力のある住宅会社に相談しましょう。
山梨・甲府で南向きの家を検討中の方は、入沢工務店へお問い合わせください。
経験豊富なスタッフが、南向きの家のデメリットを理解した上で最適なプランをご提案いたします。
「南向きの家」ならではのメリット
南向きの家ならではのメリットもたくさんありますのでご紹介します。
日差しをたっぷり取り込む家づくりができる
南向きの家は前面に日差しを遮るものがないため、日当たりの良い明るい住まいをつくることが可能です。
また、南面は日射時間が長いため、一日を通してたっぷりと自然光を室内に取り込めます。
明るい空間は居心地が良く、家族が自然と集まるリビングなどをつくりやすい点も魅力です。
冬場でも日射によって室温が上がりやすい
南向きは冬場でも日差しがたっぷり入るため、日射によって室温が上がりやすいです。
断熱性能の高い住まいなら、日中は冬場でも暖房器具がなくても快適に過ごせるケースもあります。
一方で、直射日光が入らない北向きの部屋は、日中でも薄暗くて底冷えしやすいです。
部屋の向きによる快適性の違いを理解し、間取りに反映させることで暮らしやすい住まいになります。
電気やエアコンをつける時間を短縮できる
南向きの家を建てると省エネ性能が高まって、光熱費を抑えた暮らしを送れます。
なぜなら、日中は部屋が明るいため夜間のみ電気を点ければ良いですし、冬場にエアコンを点ける時間も短縮できるケースがあるからです。
また、前面に遮るものがない南向きの家に太陽光発電システムを採用する場合、多くの発電量を確保しやすいため電気代を節約できます。
売却時に値が付きやすい
南向きの家は、一般的に売却時に値が付きやすいです。
日当たりが良い家は、中古住宅を購入する方からのニーズが高く、南道路に面した家は人気があります。
日当たりの悪い家と比べてスムーズに買い手が見つかりやすいため、将来的に売却を検討しているなら、南向きの家を選ぶメリットは大きいです。
「南向きの家」のデメリットと間取りの対策
冒頭にお伝えした「南向きの家で後悔した事例」をまとめると、次のようなデメリットがあります。
- プライバシー性の低下
- リビングからの景観が悪い
- 日射による温度上昇や内装材の焼け
- 南向きに配置できる居室の数が少なくなる
- シンプルモダンの外観をつくりにくい
これらを踏まえて、南向きの家のデメリットを解消するための対策を考えていきましょう。
①目隠しフェンスでプライバシー性を高める
目隠しフェンスを採用してプライバシーを確保したシンプルモダンな南向きの平屋です。
玄関は南側に面していますが、ドアは東に向けて道路からの目線が気にならないようにしました。
コの字型の建物形状を活かし、フェンスの裏にはプライベートな中庭があります。
室内への目線が気にならないため、カーテンを閉める必要がありません。
たっぷりと日差しを取り込める、居心地の良い南向きの家です。
②ロの字型の建物にして中庭をつくる
外周面に大きな窓がない「ロの字型」をした南向きの家です。
直射日光が入りにくい小さい窓を選んだため、夏場の温度上昇を防ぐことができ、家具や内装材も焼けにくくなります。
室内には広々とした中庭を採用しました。
中庭に差し込む柔らかな日差しが室内にも優しく広がり、夏でも室温が上がりにくい快適な空間をつくり出します。
外からの目線を気にせずに、ご家族でゆったりとくつろげる住まいになりました。
③建物形状の工夫でシンプルモダンな外観に
玄関周りの壁を工夫して大きな窓を隠し、シンプルモダンな外観に仕上げた南向きの家です。
道路側からは南面に小さな横長の窓が3つ並んでいるように見えますが、実際には南側に大開口の掃き出し窓が設けられており、室内にはたっぷりと明るい光が差し込みます。
外観と室内のギャップに驚く、デザイン性と快適性を両立させた南向きの家です。
山梨・甲府で「南向きの家」を検討中の方は、入沢工務店へお問い合わせください。
経験豊富なスタッフが、ご要望やライフスタイルに合った間取りやレイアウトをご提案いたします。
まとめ
南向きの家には多くのメリットがありますが、採用して後悔したと感じている方も中にはいます。
しかし、夏場の日射やプライバシー性の低下など、南向きの家のデメリットの多くは建物の工夫で対策することが可能です。
設計力のある住宅会社を選び、ライフスタイルに合わせた間取りや希望のデザインを取り入れ、南向きの家の魅力を最大限に引き出してくださいね。