一般的な住宅の玄関ポーチには屋根が付いています。
玄関ポーチの屋根のかけ方によって外観の印象は変わるため、注文住宅を建てるならこだわるべきポイントです。
そこで今回は、玄関ポーチに屋根をかける4つの方法とおしゃれな施工事例をご紹介します。
玄関ポーチの使い勝手を良くするアイデアも解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
● 外観デザインや間取りによって適した玄関ポーチの屋根は異なるため、バリエーション豊かな事例をチェックしてみましょう。
● 玄関ポーチは広さや動線などにこだわることで使い勝手が良くなるため、提案力のある住宅会社に家づくりを任せることをおすすめします。
玄関ポーチとは
(施工事例:山梨県笛吹市T様邸 ZERO-CUBE+BOX)
玄関ポーチとは、玄関ドアの外側にあるスペースのことです。
ステップやスロープをつくって敷地と建物に生じる段差を解消し、玄関と屋外の出入りをしやすくする役割を担っています。
玄関ポーチの床面はモルタルやタイルで仕上げるケースが多いです。
また、インターホンや照明、手すりなどの設備を採用することもあり、一般的な玄関ポーチの上には屋根がつきます。
玄関ポーチにつける屋根の役割
玄関ポーチに屋根をつける理由を確認していきましょう。
雨除け
玄関ポーチの屋根は雨除けとして活躍します。
玄関前では鍵の施解錠やドアを開閉するなどの動作があるため、すぐに室内や車内に入ることができません。
そのため、屋根のない玄関ポーチでは雨に濡れてしまいます。
屋根付きの玄関ポーチなら、雨の日のお出掛けの利便性・快適性を高めることが可能です。
デザイン性の向上
玄関ポーチに屋根をつけることで、玄関周りの存在感が出て、外観のデザイン性向上につながります。
屋根のない玄関は勝手口のような、小ぢんまりとした印象になるケースも少なくありません。
玄関ポーチを屋根や壁で囲い、外観デザインのアクセントとして取り入れてみましょう。
玄関ポーチに屋根をかける方法は4種類
一戸建て住宅の玄関ポーチに屋根をかける方法は、大きく分けて4種類です。
それぞれの特徴やデザイン性をご紹介します。
①庇をつける
(施工事例:山梨県山梨市W様邸 ZERO-CUBE+BOX2)
玄関ドアの上部に庇をつける方法です。
上の事例のような真四角の家にしたい場合、外壁部分に庇を施工することで、建物の形状を変えずに屋根をかけることができます。
シンプルなデザイン性が魅力的ですが、庇の大きさによっては雨除けの機能性が落ちることもあるため注意が必要です。
②下屋にする
(施工事例:山梨県笛吹市A様邸 ZRRO-CUBE+BOX+GARAGE)
玄関ポーチ周りに下屋をかける方法もあります。
下屋とは、メインの屋根とは異なる高さにかけられた屋根のことです。
こちらの事例では、玄関ポーチやビルトインガレージに下屋が採用されています。
下屋は軒先に雨樋がつくため、大量の雨が玄関先に落ちにくくなる点が特徴です。
また、高さに凹凸感ができる下屋のある玄関ポーチは、建物を立体的に見せて外観のデザイン性を高めることができます。
③バルコニーにする
(施工事例:山梨県笛吹市O様邸 ZERO-CUBE+BOX2)
玄関ポーチ上をバルコニーにして屋根をかける方法もあります。
バルコニーは下屋と比べて、よりスタイリッシュで直線的な外観デザインに仕上げることができます。
上の事例は、外に出られない「ルーフバルコニー」を採用した事例です。
ルーフバルコニーは、立ち上がりの壁高さを調整できるため、2階との高さのメリハリをつけることができます。
ただし、ルーフバルコニーはお手入れがしにくいため、排水口の詰まりなどによる雨漏れに注意が必要です。
もちろん、一般的な腰壁の高さにして、玄関ポーチの上を外に出られるバルコニーにすることもできます。
④建物に凹みをつける
建物に凹みをつけて玄関ポーチを組み込む方法もあります。
玄関ポーチ上には2階の空間が配置されるため、雨除けすることが可能です。
すっきりとしたシンプルな外観にしたいなら、建物内部に玄関ポーチを組み込む方法をおすすめします。
屋根がおしゃれな玄関ポーチの施工事例
屋根がある玄関ポーチのおしゃれな施工事例をご紹介します。
様々なデザインバリエーションがありますので、お好みのタイプをチェックしてみてくださいね。
①斜めの屋根で開放感のある玄関ポーチに
軒天を斜めにして、デザイン性を高めた玄関ポーチです。
玄関ドアがある面だけ木目のアクセントを取り入れることで、空間の奥行きを感じさせることができます。
また、玄関ポーチの屋根を高くして開放感を出した点もポイントです。
②テラスデッキと横並びの奥吹きのある玄関ポーチ
(施工事例:山梨県南アルプス市A様邸 CHECK HOUSE)
テラスと横並びで奥行きのある玄関ポーチをつくった事例です。
玄関ポーチとテラスを同素材の軒天・照明・タイルデッキで仕上げたため、まとまりのある外観に仕上がりました。
壁で囲まれた奥行きのある玄関ポーチは、雨よけ・風よけに効果的です。
③玄関ポーチの屋根・壁をアクセントにした家
(施工事例:山梨県笛吹市石和町モデルハウス ZERO-CUBE+BOX)
建物の正面に玄関ポーチの壁を立て、外観のアクセントにしました。
屋根に勾配をつけたり、壁を斜めにカットしたりして、形状に変化をつけた点もポイントです。
玄関ドアの正面に壁があるため外から室内が見えません。
デザイン性だけでなくプライバシー性にも配慮した玄関ポーチの事例です。
④2種類の屋根の玄関ポーチを楽しめる家
(施工事例:山梨県昭和町M様邸 ZERO-CUBE+GARAGE CUSTOM)
通常の玄関の他に、趣味スペースからも屋外へ出入りできるようにした間取りです。
画像左側は趣味スペースのドアで、上部がバルコニーになっています。
画像右側のドアには庇をつけ、スタイリッシュな印象の玄関ポーチに仕上げました。
⑤玄関ポーチ・庇・窓がバランスよく配置された家
玄関ポーチと庇、窓を縦1列に並べたキューブ型の外観です。
シンプルなデザインや外壁を強調した外観にしたい場合、装飾となる庇や窓などはまとめて配置することで、すっきりとした印象を与えることができます。
⑥玄関ポーチを隠した家
玄関ポーチを正面から見えない位置に配置することで、デザイン性が高まるケースもあります。
こちらの事例では、玄関ドアや窓などの装飾になるものを隠し、シンプルモダンなかっこいい外観に仕上げました。
玄関ポーチの向きを変えるだけで外観の印象は大きく変わりますので、意識してみてくださいね。
玄関ポーチの使い勝手を高めるアイデア
玄関ポーチの使い勝手を高めるポイントをご紹介します。
①広めの玄関ポーチにしてドアを寄せる
広めの玄関ポーチは、お子様の自転車や三輪車、アウトドア用品の一時置きの場としても使うことができます。
また、家族全員で入ってもゆとりがあるため、雨の日のお出かけもしやすいです。
ドアを吊元側に寄せて配置することで、開閉時のデッドスペースを減らすことができるため、空間を有効活用できます。
②目隠しの壁をつける
(施工事例:山梨県笛吹市T様邸 ZERO-CUBE+BOX)
ドアの正面が壁になっている玄関ポーチをつくることで、目隠し代わりになります。
道路から家の中を見られることがないため、住まいのプライバシー性を高めることが可能です。
開放感のある玄関ポーチにしたいなら、柱や格子によって目隠しをつくる方法もあります。
(施工事例:笛吹市K様邸 ZERO-CUBE SPECIALCUSTOM)
日差しが差し込むため明るい玄関ポーチになり、壁と比べて圧迫感もありません。
人通りが多い土地への建築の際は、視線対策を取り入れてみてくださいね。
③動線を考える
(施工事例:山梨県甲府市T様邸 ZERO-CUBE+BOX)
動線を考えて玄関ポーチの向きや壁の有無などを決めることもポイントです。
上の画像は駐車場と違う方角に玄関ポーチを採用した事例ですが、片側の壁をなくすことによって、スムーズな動線を確保できています。
また、こちらの事例は北側に玄関、南側に庭が広がる住まいです。
(施工事例:山梨県笛吹市O様邸 ZERO-CUBE+BOX2)
玄関ポーチの一部に開口をつくり、南側へ抜けられるようにすることで、スムーズに庭へ行ける動線を確保しました。
敷地の使い方に合わせて、玄関ポーチの向きや形状を工夫し、使いやすい動線をつくってみてくださいね。
④車寄せ・ビルトインガレージと一体化させる
車寄せやビルトインガレージと玄関ポーチを一体化させる間取りも検討してみましょう。
屋根の面積が広くなるため、強い雨が降っても濡れにくく快適性を高めることが可能です。
また、玄関から最短距離で車へ行けたり、玄関ポーチを省スペース化できたりなど多くのメリットがあります。
まとめ
玄関ポーチに屋根をつけることで雨除けになり、デザイン性の向上にもつながります。
屋根のかけ方には庇や下屋など様々な方法がありますので、お好みのデザインや採用する間取りに合わせて選びましょう。
また、玄関ポーチは広さや形状などによっても使い勝手が異なるため、提案力のある住宅会社に間取りづくりを依頼することをおすすめします。
私たち“入沢工務店”は、お客様の暮らしに寄り添った間取りづくりを得意とする住宅会社です。
おしゃれで使い勝手にこだわった屋根付き玄関ポーチがある住まいのご提案もお任せください。
これまで培った経験や知識をもとに、デザインや間取りはもちろん、快適性やコストについてもお客様のご要望を叶えられる住まいをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。