リビング横に和室や洋室がある間取りは人気があります。
しかし、ライフスタイルによっては不要だったり、部屋のつくり方によってはLDKに圧迫感が出てしまうケースも。
そこで今回は、リビング横の和室・洋室の必要性について考えてみましょう。
具体的な使い方やメリット・デメリット、レイアウトにこだわったリビング横の部屋のおしゃな事例を紹介します。
ご自身にとって、リビング横の部屋が必要なのかチェックできる章もありますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
● 実用性があり圧迫感のないリビング横の部屋にするためには、レイアウトや内装デザインの工夫がポイントです。
● 和室や洋室をつくる場合は、仕切りや小上がりの有無なども検討し、使いやすさやデザイン性にもこだわりましょう。
Contents
リビング横の部屋の使い方
(施工事例:山梨県山梨市W様邸 ZERO-CUBE+BOX2)
リビング横に部屋があると、さまざまな使い方ができます。
和室・洋室それぞれのケースで具体的な用途を確認していきましょう。
和室の場合
リビング横に和室がある場合の使い方を紹介します。
● 家事スペース
● ごろ寝スペース
● 客間
畳はフローリングと比べて柔らかさがあるため、床に座って作業したり休んだりする場合に適しています。
赤ちゃんや小さなお子さまが遊び場としても安全性が高いです。
また、ちょっとした昼寝や洗濯物を畳むときなども、畳の方が身体への負担が掛かりにくいでしょう。
和室は客間としても使いやすいため、来客を通したり寝泊りしてもらったりもできます。
押入れをつけて来客用の布団などを収納しておくと便利です。
和モダンな内装にしたいなどデザイン性のこだわりがある方も、和室を検討しても良いでしょう。
洋室の場合
(施工事例:山梨県笛吹市K様邸 ZERO-CUBE FREAK’S)
リビング横に洋室がある場合の使い方も考えていきましょう。
● テレワークスペース
● スタディスペース
● 家族のライブラリスペース
● 予備の子供部屋
● 将来の寝室
洋室は畳と比べて安定性があり跡が付きにくいため、テーブルやチェアなどの家具を置く用途が適しています。
友人が集まったときなどは、LDKと一体にして使えるセカンドリビングとしても最適です。
デスクを置いてテレワーク・スタディスペースやにしたり、本棚やチェアをレイアウトして家族共有で使えるライブラリースペースをつくったりしても良いでしょう。
また、将来的に子供部屋や寝室として使う可能性があるなら、ベッドを置きやすいように洋室にしておくことをおすすめします。
クローゼットをつくり、洋服などをしまえるようにしておくと便利です。
和室・洋室がリビング横にあるメリット・デメリット
(施工事例:山梨県甲府市A様邸 ZERO-CUBE+BOX CUSTOM)
リビング横に和室や洋室があるメリットやデメリットを考えていきましょう。
メリット
● 使い勝手の良い多用途の空間が増える
● 和室・洋室にいる家族の様子がわかる
● 扉を閉めれば個室としても使える
リビング横に部屋があると、開放感が出て空間が広く見える効果があります。
様々な用途で使える部屋が1つ増えるため、暮らしの幅が広がったり友人や両親などを呼びやすくなったりする点もメリットです。
また、LDKと隣接している空間なのでお子さまなどが遊んでいる様子を確認しやすく、コミュニケーションが取りやすい住まいにできます。
デメリット
● 建物全体の面積が大きくなり費用アップするケースも
● 隣接しているためプライバシーが保たれにくい
● レイアウトによっては圧迫感が出る
リビング横に部屋があることで、LDKが狭くなったり、建物全体の面積が大きくなるケースも。
他の空間との広さや建築予算とのバランスを取りながら、リビング横の部屋の有無や畳数を決めることが大切です。
また、仕切りがあったとしてもリビングと隣接している部屋は音漏れがしやすく、客間として使うときに気になるかもしれません。
部屋のレイアウトによっては圧迫感が出るケースもあるため注意しましょう。
リビング横の部屋のレイアウトは、次章で実例を紹介しますので、使い勝手やデザイン性などをチェックしてみてくださいね。
リビング横に部屋をレイアウトした実例を紹介
リビング横に部屋をレイアウトした、おしゃれな実例を紹介します。
使い勝手やプランニングのコツなども紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【和室】リビングと一体型のレイアウト
和室をリビングの真横にレイアウトした事例です。
壁や扉などの仕切りをリビングとの間につくらず、天井高もフラットにすることで一体感を高めています。
畳の色もベージュ系にしてLDKの内装に馴染ませることで、圧迫感がなく広く見えるようにしました。
【和室】コミュニケーションが取りやすいレイアウト
(施工事例:山梨県甲府市T様邸 ZERO-CUBE+BOX)
料理をしているときもお子さまの様子が分かりやすい、キッチン・リビング・和室を一直線に並べたレイアウトです。
お子さまがお昼寝をしているときも目が届くので、隣のリビングでゆっくりとくつろぐことができます。
扉で仕切れるようにして、客間としても活用できるようにしました。
【和室】小上がりの個室風レイアウト
リビング横に小上がりの和室をつくった事例です。
掘りごたつの空間は、ゆったりとくつろげるセカンドリビングとして大活躍します。
小上がりの和室は圧迫感が出やすいですが、天井までの扉を採用することでスタイリッシュな印象の空間に仕上げました。
【洋室】ウッドデッキでリビングとつながるレイアウト
(施工事例:山梨県甲府市A様邸 ZERO-CUBE+BOX CUSTOM)
リビング・ダイニング横に洋室をレイアウトした事例です。
洋室とリビングには大きな掃き出し窓を施工し、二方向からウッドデッキに出られるようにしました。
洋室とダイニングには天井の板張りを採用し、一体感を高める空間づくりをしています。
【洋室】リビング横でもプライバシーが保たれた空間に
リビングの奥側に洋室をつくった事例です。
イエローの壁で仕切りをつけたことで、扉のない空間同士ですが目線が通りにくいようにしました。
洋室で仕事や勉強をしていても、家族の様子が何となく感じ取れるような、ほどよい距離感が保てるレイアウトです。
リビング横の和室・洋室は仕切りや小上がりは必要?
リビング横の和室・洋室を作る際に、仕切りや小上がりの有無を迷う方も少なくいですよね。
それぞれの必要性について考えてみましょう。
仕切り
仕切り扉を付けることで、個室としても使えるようになるため利便性が高まります。
一方で、扉を付けたけど全然使っていない、閉めたときに圧迫感が出て後悔したという意見も。
両親や友達が良く泊まりにくるため個室として使うことが多いなど、明確な用途があるなら個室にしても良いでしょう。
仕切れた方が便利かなという考えの場合は、ロールスクリーンにするなどの方法もあります。
また、将来子供部屋や寝室として使う予定の場合は、リフォームで扉を後付けすることも可能です。
仕切りの圧迫感が気になるなら、下の画像のように扉をホワイトカラーにして壁紙に馴染ませる方法がおすすめです。
(施工事例:山梨県甲府市O様邸 ZERO-CUBE+BOX)
色付きの扉と比べて、すっきりとした印象を与えることができます。
また、扉2~3枚が壁内に引き込めるように、部屋の間口を広げることをおすすめします。
扉が壁内にすっきり収まると、LDKとの一体感がより高まります。
さらに開放感を出したい場合は、クリアカラーの扉を採用しても良いでしょう。
洋室まで目線が抜けるため、圧迫感のない広々とした印象を与えることができます。
ただし、洋室の中が丸見えになってしまうため、用途によってはおすすめしません。
扉を閉めるときの使い方を明確にし、新築時から仕切りを付けるべきか、どのような扉にするのか検討しましょう。
小上がり
リビング横の部屋を小上がりにすることで、別空間のような印象を与えられ、LDKのデザイン性が高まります。
しかし、段差があることでケガのリスクが高まったり、圧迫感が出てしまったりするというデメリットも。
お子さまが小さな頃はゲートを付けるなどの対策をした方がいいケースもありますので、事前に検討しておくことが大切です。
圧迫感が気になる場合は、小上がりを低めにすることをおすすめします。
また、柱や壁を極力減らしたり、こちらの事例のように天井高まである扉を採用したりする方法がおすすめです。
扉を開けたときにリビングの天井とつながるため、小上がりでも圧迫感を感じにくくなります。
また、扉のデザインを工夫して、閉めたときに圧迫感よりもおしゃれさに目が行くようにする方法も。
こちらの小上がり和室は障子にして、温かみのあるおしゃれな雰囲気に仕上げました。
ホワイトの面積が広い分、扉の存在感も大きくなりません。
工夫次第で小上がりの部屋の圧迫感は無くすことができますので、提案力のある住宅会社に相談することをおすすめします。
【結論】リビング横に部屋はいらない?
(施工事例:山梨県笛吹市T様邸 ZERO-CUBE+BOX)
リビング横に和室や洋室があると、様々な使い方ができますがデメリットもあるため、必要かどうかはケースバイケースです。
部屋が必要ない家庭、和室・洋室が向いている家庭の特徴を紹介しますので、ご自身に当てはめてチェックしてみてくださいね。
リビング横の部屋がいらない家庭
● 他の空間に和室・洋室をつくる予定がある
● リビング横の部屋の用途が思いつかない
同じ用途の部屋を別でつくる場合や、リビング横に部屋があっても使わなそうな場合は、不要なケースが多いでしょう。
その分、建物面積をコンパクトにして費用を押さえたり、他の空間を広くしたりした方が満足度が高まるかもしれません。
リビング横の和室が向いている家庭
● 寝泊りする部屋にしたい
● 和の雰囲気を取り入れたい
お子さまのお昼寝や客間など床座としての用途が多いなら、カーペットなどを敷く必要がない和室の方がおすすめです。
来客時に布団を敷く場合も、畳の方が身体への負担は少ないです。
また、空間に畳があるだけでナチュラルに和テイストを取り入れることができるため、デザイン性を考えて採用しても良いでしょう。
リビング横の洋室が向いている家庭
● LDKとの一体感をより高めたい
● 可変性の高い空間にしたい
部屋にテーブルやチェア、チェストなどの大きな家具を置きたいなら、跡が付きにくく安定感のあるフローリングの洋室がおすすめです。
また、LDKと同じ床で仕上げることができる洋室なら、より一体感が高まって空間を広く見せることができます。
フローリングの場合、置き畳やカーペットを敷くこともできるため、気分や用途によってカスタマイズしたい方にも向いているでしょう。
まとめ
リビング横の和室・洋室は人気の間取りですが、ご家庭のライフスタイルなどによって必要性は異なります。
もし部屋をつくるならどのような使い方をするのかを具体的に考えて、採用するかを決めましょう。
私たち“入沢工務店”は、お客様の暮らしに寄り添った間取り提案をしております。
空間の魅せ方や使い勝手にこだわったリビング横の和室・洋室の施工実績も豊富です。
これまで培った経験や知識をもとに、デザインや間取りはもちろん、快適性やコストについてもお客様のご要望を叶えられる住まいをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。